水尾 「離」(純米大吟醸 無濾過原酒)720ml
商品コード: 122913S
【アルコール分】13.0% 【日本酒度】±0.5
【使用米】長野県飯山産ひとごこち100% 【精米歩合】49%
【使用酵母】7号酵母(泡有)
【水尾 守・破・離、一般販売開始】
蔵元がコロナ禍の中、敢えて新しい味を模索し挑戦したお酒
コンセプトは「ナチュラルで飲み飽きしない、やさしいアルコールの酒」
皆さまご存じの通り、昨今のコロナ禍により日本酒業界は厳しい状況にあります。水尾の蔵元田中酒造店様でも例外ではありません。それでも蔵元様は前を向こうと、高品質にも関わらず行き場を失ってしまった水尾の契約栽培米「ひとごこち」を用いて新しい水尾の味を作ることにチャレンジしたのでした。そうして生まれたのが「水尾 守破離(しゅはり)シリーズ」です。守→破→離それぞれのコンセプトでお酒を仕込み、今回それぞれの無濾過生原酒を上槽タンクから直結し軽いガス感を残しながら詰め、ていねいに1本ずつびん燗火入れを行いました。
今回の挑戦の流れを体験していただきたく守破離それぞれを飲み比べていただくことをオススメしたく存じますが、
以下、離について蔵元様と杜氏のコメントを紹介いたしますので、どれにしようか迷っておられましたら、気になるお酒を1本選ぶ時のご参考にしてくださいませ。守破離を飲み比べされるお客様はそれぞれのコメントをお手元に置いてお試しいただきますと楽しみが広がると思います。
【水尾「離」蔵元様コメント】
今年は昨年までの杜氏の鈴木が大杜氏となり完全に指導にまわり、新・杜氏の久保田、副杜氏の竹島の元で造る我が蔵において最初のシーズンとなっています。はからずもそんな年に、今回の「水尾 守・破・離」シリーズの様に従来の酒造りの型を外して造る酒があるのも、何かの縁かもしれません。ここ4年~5年の大杜氏からの引継ぎの中で、杜氏・副杜氏にとっては卒業論文のような取り組みになっているのではないかと思います。
大杜氏は弊社の酒造りが基本を少しでもはずし気味に傾くと、非常に厳しく指導をします。それはおそらく「水尾 守・破・離」シリーズのラベルにもある、「規矩(きく)作法 守り尽くして破るとも 離るるとても本を忘るな」の意味が長い酒造りを通して身に染みて分かっているからだと思います。そんな大杜氏が「水尾 守・破・離」シリーズに関しては、その出来をしっかり褒めてくれているのが印象的です。
最後の「水尾 離」は仕上げに相応しい、香り・甘辛酸・旨味の調和したナチュラルで飲み飽きしない、そしてやさしいアルコールの酒に仕上がったかと思います。今回のコンセプトに最も近い酒になったのではないでしょうか。これから後の「水尾」の未来を想像しながら、楽しんでいただければうれしく思います。
【水尾「破」久保田剛光杜氏コメント】
「水尾 守・破・離」シリーズの第三回目であり、最後を飾る「水尾 離」についてですが、コンセプトにある通り前2本の「水尾 守」と「水尾 破」の醸造を参考にし、これまでの中から水尾の低アルコール酒の完成形を目指し、醸造技術の選定を行いながらも水尾の特徴である透明感を感じれるお酒になるように造りました。
「水尾 破」同様に醪への複数回に分けての水四段、アルコール13%、力の強い麹菌を使用という点は変わりませんが、「水尾 離」ではより透明感と旨味のある酒質を狙い、水四段と力の強い麹菌の使用量を増やしました。これにより「水尾 離」はメロン様の香りがあり、爽やかな中にも程良い甘みと酸味が共存し、旨味のある酒に仕上がり、「水尾 守・破・離」シリーズの集大成に相応しい出来に至れたなと感じています。